MENU

冷蔵庫マットは必要?賃貸の床へこみと退去費用の実例

目次

冷蔵庫をどかしたら、四角い跡が残っていた

退去の立ち会い前日、住人が部屋の掃除をしていました。冷蔵庫を運び出した床に、脚の位置がくっきり刻まれている。

指でなぞると、爪が引っかかるくらいの段差。四か所。

これ、まずいやつだ…

翌日の立ち会いで、管理会社の担当者はその場所をじっと見て、写真を撮りました。後日届いた請求書に、床材の部分補修という項目。二万八千円。

賃貸なら、冷蔵庫マットは敷いてください。数百円から二千円の出費で、この請求を回避できます。持ち家でフローリングに直接置くなら、見た目を気にするかどうかの判断でいい。

床がへこむ理由は、重さより圧力にある

脚一本にかかる重さが、想像より大きい

三百リットル台の冷蔵庫は本体だけで六十キロ前後。中身を詰めると八十キロを超えます。

これを支えるのは四本の脚。一本あたり二十キロ。しかも脚の接地面は数センチ四方しかない。

うちで計算してみたら、接地面あたりにかかる圧力は、ハイヒールで踏まれるのに近い数字になりました。細い脚で立つ家具が床を痛める理屈と同じです。

時間が経つほど、跡が戻らなくなる

一か月なら、どかせば数日で戻ることがあります。二年置き続けた床は戻りません。

木材の繊維が潰れきって、形が固定される。うちの住人の部屋は三年でした。完全に定着していた。

夏場の重量物は、さらに沈む

気温と湿度が上がると、フローリングの表面材がわずかに柔らかくなります。同じ重さでも沈み込みが深くなる。

引っ越しが夏だった人ほど、跡が残りやすい傾向がありました。

退去時に請求されるかどうかの分かれ目

通常損耗と認められる範囲

家具の設置による床のへこみは、生活する上で避けられない損耗として扱われる場合があります。この場合は借主の負担にならない。

ただし、判断するのは管理会社です。うちの住人のケースでは、へこみの深さと、その下の下地まで影響していた点が指摘されました。

争うより、防ぐほうが早い

請求された金額に納得できなければ交渉の余地はあります。ただ、退去当日にその話をするのは体力を使う。

住人は写真を撮って問い合わせましたが、結局半額の一万四千円で折り合いました。時間と気力を差し引いたら、最初に千二百円のマットを買っておくのが正解だった。

水漏れの跡は、ほぼ確実に請求対象

へこみより厄介なのがこちら。冷蔵庫の下に結露や霜取りの水が溜まると、床材が変色して膨らみます。

これは通常損耗と認められにくい。うちの住人が過去に住んだ部屋で、冷蔵庫の下だけ床が黒く変色していて、四万円台の請求が来た例があります。

床材によって、被害の出方が違う

クッションフロアは、いちばん弱い

ビニール系の床材は、重さで簡単に沈みます。しかも熱に弱い。

冷蔵庫の背面や下部は放熱で温かくなるので、その熱で表面が変質することがある。うちの洗面所側に置いた小型冷蔵庫の下は、一年で四角い変色が出ました。

複合フローリングは、表面材が薄い

賃貸で最も多いタイプ。合板の上に薄い化粧材を貼った構造で、化粧材の厚みは一ミリ以下のことが多い。

ここが凹むと補修が難しく、部分交換の話になります。請求額が上がる理由がこれ。

無垢材は凹むが、戻る余地がある

一枚板の床は繊維が生きているので、水を含ませてアイロンを当てると膨らんで戻ることがあります。

ただし賃貸で無垢材の部屋は稀。持ち家なら、この選択肢を持っておくといい。

畳の上は、マット必須

和室に冷蔵庫を置くなら、跡がつくのは確定です。畳表が潰れ、下の床板まで負荷がかかる。

マットに加えて、面積の広い板を一枚挟むと荷重が分散します。

マットが防いでいるのは、三つ

へこみ、これが主目的

硬質のプラスチック製マットは、脚にかかる力を面全体に散らします。点で受けていたものを、面で受ける構造に変える。

水と汚れ

冷蔵庫の下に垂れた水を受け止めます。床材に染み込む前に、マットの上で止まる。

うちのマットを久しぶりに外したとき、白い粉のような跡と、うっすら水の輪が残っていました。あれが直接床に付いていたと思うと、ゾッとする。

移動時の傷

掃除で冷蔵庫を引き出すとき、床に線状の傷が入ります。マットの上を滑らせれば、床には触れない。

選ぶときは、寸法と厚みを見る

冷蔵庫の底面より、各辺で五センチ大きく

ぴったりサイズだと、設置時に少しずれただけで脚がマットから外れます。前後左右に余裕を持たせる。

うちで最初に買ったものは小さすぎて、右奥の脚が半分はみ出ていました。意味がない。

商品は冷蔵庫の容量で表示されていることが多いので、自分の冷蔵庫の底面寸法をメジャーで測ってから選びます。

厚みは二ミリ前後、薄いほうが扱いやすい

厚すぎると冷蔵庫の高さが変わり、上の吊り戸棚に当たることがある。二ミリ程度で十分に荷重を分散します。

やわらかいゴム製より、硬いポリカーボネート製のほうが効果が高い。柔らかい素材は、脚の形にそのまま沈むので意味が薄れます。

透明を選ぶと、部屋の印象が変わらない

色付きのマットは、冷蔵庫の周囲から見えて生活感が出ます。透明なら床の色がそのまま透けるので目立たない。

もう置いてしまった人が、後から敷く方法

搬入済みでも間に合います。

二人で持ち上げるのが基本、一人なら前後に分ける

中身を全部出し、電源を抜いて、水受け皿の水を捨てる。ここまでが準備。

一人でやるなら、前側を少し持ち上げてマットを半分差し込み、次に後ろ側を持ち上げて残りを送り込む。厚紙を滑らせるイメージです。

うちの住人は一人でやって、腰に来ました。翌日まで痛みが引かなかったので、可能なら二人でどうぞ。

持ち上げられない大型は、キャスターを活用する

大きな冷蔵庫は前脚の奥にキャスターが付いています。前の脚を回して上げると、キャスターが接地して動かせる状態になる。

前後に動かして、マットを敷いてから元の位置へ。作業後は脚を回して下ろし、本体を固定します。

電源を抜いたら、三十分は待ってから戻す

移動直後に電源を入れると、冷媒が安定せずコンプレッサーに負担がかかります。傾けた場合は特に。

代用品は、条件付きで使える

うちで試したものを並べます。

厚手のまな板やアクリル板を四か所に敷く。荷重の分散は効きますが、水を受ける機能はありません。

タイルカーペットや布製マットは避けたほうがいい。水を吸って乾かず、その下でカビが育ちます。うちで一度やって、外したときの匂いで後悔しました。

段ボールも同じ理由で不可。湿気を吸って波打ち、床に張り付きます。

結局、専用品が千円台で買える以上、代用の意味が薄いというのが正直なところ。

マットを敷いても、防げないこと

設置場所そのものの湿気

冷蔵庫の背面は熱を出すので、壁との距離が近いとその面に結露が出ることがあります。マットは床しか守りません。

壁から数センチ離す。これは説明書の設置条件にも書いてあります。

床の水平が取れていない場合

傾いた床にマットだけ敷いても、荷重は偏ります。ガタつくなら、脚の高さを調整して水平を出す。

冷蔵庫が傾いていると扉が閉まりきらず、そこから冷気が漏れて電気代が上がる。ついでに直しておく価値があります。

年に一度は、下を確認する

敷きっぱなしにすると、マットと床の間に湿気がこもることがあります。うちは年末の大掃除で一度外して、床を拭いてから戻す。

千円台の紙一枚が、二万八千円を止める

あの請求書を受け取った住人は、次の部屋に引っ越した日、搬入業者が来る前にマットを敷いていました。

冷蔵庫が下ろされる瞬間、透明な板の上にゴトッと収まる音。あれを聞いて、ようやく安心した顔をしていたのを覚えています。

床は元に戻りません。敷くなら、置く前がいちばん楽です。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

屋根の下の知恵袋TOKYOシェアライフ

都内シェアハウス住民によるリアルな生活ハック発信中。
節約、家事、収納、コミュニティづくりまで、みんなで暮らすからこそ生まれる知恵を発信してます。

コメント

コメントする

目次