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冷凍庫に霜がつくのはなぜ?犯人は結露、5mmで電気代が2割上がる仕組み

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取り出した保冷剤に、白い粉のような霜がびっしり

共用の冷凍庫から保冷剤を取り出したら、袋の表面が白くざらついていた。指でなぞると、細かい氷の粒がぽろぽろと落ちる。庫内の壁を見ると、いつの間にか奥の面がうっすら白い層に覆われていた。

都内のシェアハウスに住むMさんが、そのときのことを話す。「霜って、冷凍庫だから当たり前につくものだと思ってたんですよ。氷点下なんだから、そりゃ凍るよねって。でも、うちの実家の冷凍庫はこんなに白くならなかったなって思い出して。あれ、これって普通じゃないのかもって、急に気になり始めて」。

冷凍庫に霜がつくのはなぜ。検索する人は、Mさんのように霜が増えていくのを見て、その理由を知りたいことが多い。先に答えを言う。霜の正体は、外から入り込んだ湿った空気が冷やされてできた結露が凍ったものだ。冷凍庫の中の水分ではなく、外から来た水分が犯人になる。そして霜は、放っておくと電気代を確実に押し上げる。なぜつくのか、何が起きるのか、Mさんの共用冷凍庫をたどりながら整理していく。

霜の正体は、外から入った湿気が凍ったもの

まず、霜がどうやってできるのか。その仕組みを知ると、対策が見えてくる。

冷凍庫のドアを開けると、室内の湿気を含んだ暖かい空気が、庫内に流れ込む。冷凍室と外の空気には、大きな温度差がある。この温度差によって、空気中の水蒸気が水滴になる。結露だ。そしてドアを閉めると、発生した結露が冷やされて凍りつき、霜になる。

つまり、霜は冷凍庫の中で勝手に湧いてくるものではない。ドアを開けるたびに、外から水分を招き入れているのだ。開け閉めのたびに、この結露と凍結が繰り返されるので、冷凍庫を普通に使っているだけでも、少しずつ霜が蓄積していく。Mさんが見た庫内の白い層は、開け閉めの回数だけ積み重なった、外気の記録のようなものだった。

霜が増えやすくなる、4つの原因

原因1 ドアの開閉が多い、半ドアになっている

霜が増える最大の要因は、ドアの開閉時間と頻度だ。

開けている時間が長いほど、入り込む湿気の量が増える。頻繁に開ければ、その分だけ結露と凍結が繰り返される。さらに厄介なのが、半ドアだ。食品を詰め込みすぎてドアに袋が挟まっていたり、物がぶつかって完全に閉まっていなかったりすると、その隙間から外気が入り続ける。ビニール袋のような薄いものが挟まっていると、ドアアラームが鳴らないこともあるので、気づかないまま霜が育つ。

原因2 ドアパッキンの劣化と汚れ

見落とされがちなのが、ドアの縁についているゴムのパッキンだ。

パッキンには、庫内を密閉して冷気を逃がさない役割がある。ところが、汚れが蓄積したり、長年の使用でゴムが硬くなって弾力を失ったりすると、ドアとの間にわずかな隙間ができる。その隙間から湿気を含んだ外気が入り込み続けて、霜になる。

確認方法がある。名刺くらいの大きさの紙を、ドアとパッキンの間に挟んで閉める。ドアの上下左右すべての面で試して、紙がするっと抜け落ちるようなら、密閉が甘くなっている証拠だ。汚れなら、固く絞った布で拭き取れば回復する。ゴム自体が硬化したり変形したりしているなら、交換を検討したい。

原因3 吹き出し口の詰まりと、水分の多い食品

冷凍庫が冷えるのは、奥にある吹き出し口から冷気が出ているからだ。ここが食品やホコリで塞がれると、冷気がうまく循環せず、庫内の温度が上がって結露が発生する。

そして厄介なことに、霜自体が吹き出し口を塞いで、さらに冷気の循環を悪くする。霜が霜を呼ぶ悪循環だ。詰め込みすぎは、この意味でも霜の原因になる。

食品の入れ方も影響する。温かいまま食品を入れると、大量の水蒸気が発生して霜のもとになる。粗熱を取ってから、ラップや保存袋でしっかり密封して入れるのが基本だ。水分の多い食品を密封せずに入れると、その水分が庫内で凍って霜になることもある。

原因4 冷却方式が直冷式である

そもそも、霜がつきやすい機種と、ほとんどつかない機種がある。冷却方式の違いだ。

直冷式は、冷却器から出た冷気が自然に庫内へ広がるタイプ。ファンを回さないので静かで、電気代も安く、本体価格も抑えられる。ただし、庫内の水分が凍りやすく、霜がつきやすいのが難点だ。一人暮らし用の小型冷蔵庫や、ミニ冷凍庫に多く採用されている。

一方、ファン式は、冷却器で作った冷気をファンでムラなく庫内に送るタイプ。自動霜取り機能がついているものが多く、霜がほとんどつかない。ファミリー向けの冷蔵庫は、ほとんどがこちらだ。Mさんの実家の冷凍庫が白くならなかったのは、おそらくファン式だったからだろう。自分の冷凍庫がやたらと霜だらけになるなら、まず直冷式かどうかを確認したい。ただし、ファン式でもドアを開けっぱなしにしたり、パッキンが劣化していたりすれば霜はつく。完全に霜を防ぐ機能ではない。

霜を放置すると、電気代が確実に上がる

5mmの霜で、消費電力が1〜2割増える

霜がついても、庫内が狭くなるだけと思っているなら、認識を改めたい。霜は、財布に直接効いてくる。

霜の層は、断熱材のように働いて、熱の伝わりを妨げる。すると冷却効率が落ちて、コンプレッサーが余計に長く稼働することになる。庫内に5ミリ以上の霜がつくと、消費電力が1割から2割ほど増えるとされている。放っておくほど、毎月の電気代が静かに上がっていく。

それだけではない。霜が厚くなると、庫内のスペースが減って食品が入らなくなる。ドアが開けにくくなり、無理に開けようとすると故障や破損の原因にもなる。冷えが悪くなって、食品の品質が落ちることもある。霜は、電気代、収納、使い勝手、食品の質、そのすべてを少しずつ削っていく。

霜と冷凍焼けは、まったくの別物

ここで、混同されやすい点を整理しておきたい。食品の表面についた白いものを見て、冷凍焼けだと思う人がいるが、霜と冷凍焼けは別物だ。

霜は、冷凍庫の壁面や食材の表面についた水分が凍ったものだ。水分が付着して凍っただけなので、拭き取ったり取り除いたりすれば済む。

一方、冷凍焼けは、食品の水分が蒸発して乾燥したり、酸化が進んだりした状態を指す。風味も食感も悪くなり、元に戻す方法はない。冷凍焼けを起こした食品は、あきらめて処分するしかない。霜がついているからといって、すぐに冷凍焼けと判断して捨てる必要はない。この違いを知っておくと、無駄に食品を捨てずに済む。

霜を減らす、今日からできる習慣

霜の原因が外気の湿気だとわかれば、対策はシンプルになる。湿気を入れない。それに尽きる。

ドアを開ける時間と回数を減らすのが、最も効果的だ。取り出すものを事前に決めてから開ける、庫内の配置を把握しておく。それだけで、開けている時間はぐっと短くなる。庫内を整理して、どこに何があるか一目でわかる状態にしておくと、迷って開けっぱなしにすることがなくなる。

食品は粗熱を取ってから、密封して入れる。パッキンは定期的に拭いて、紙を挟む方法で密閉を確認する。吹き出し口を食品で塞がないよう、詰め込みすぎない。冷凍庫は7割ほどの収納にとどめると、冷気の通り道が確保される。これらを守れば、霜の育つスピードは目に見えて変わる。

それでも短期間で厚い霜がつくなら、パッキンの劣化や温度センサーの不具合といった、本体の問題が考えられる。一般的な冷蔵庫の寿命は10年から14年ほどで、それを過ぎると冷却能力が落ちて霜が発生しやすくなる。以前より霜が増えたと感じるなら、点検や買い替えを考えるタイミングかもしれない。

シェアハウスの共用冷凍庫で、霜が減った話

Mさんの共用冷凍庫は、あの白い層のあとどうなったか。

調べてみると、シェアハウスの冷凍庫は直冷式だった。「霜がつきやすいタイプだったんですね。それを知ってから、みんなで開け閉めを減らす工夫をしたんです」。庫内に何がどこにあるかを書いた簡単なメモを貼って、迷って開けっぱなしにすることをなくした。

共用ならではの発見もあった。「共用の冷凍庫って、5人が別々のタイミングで開けるから、開閉回数が一人暮らしの何倍もあるんですよ。しかも詰め込みすぎで、たまに半ドアになってたり。そりゃ霜だらけになるわけです」。詰め込みすぎないルールと、閉めたあとドアが浮いていないか確認する習慣を決めたら、霜のつくスピードが明らかに落ちたという。「霜が減ったら、電気代も少し下がったんですよ。みんなで割ってる電気代だから、地味にうれしくて」。

見えてきたのは、冷凍庫の霜は、庫内で勝手に発生するのではなく、外から招き入れた湿気が凍ったものだという事実だった。ドアの開閉、パッキンの劣化、吹き出し口の詰まり、そして直冷式という機種の性質。この4つが霜を育てる。開ける時間を減らし、密封して入れ、パッキンを保ち、詰め込みすぎない。原因を知れば、霜は確実に減らせる。当たり前だと思っていた白い層に首をかしげたあの日から、Mさんの共用冷凍庫は、すっきりした庫内で静かに働いている。

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屋根の下の知恵袋TOKYOシェアライフ

都内シェアハウス住民によるリアルな生活ハック発信中。
節約、家事、収納、コミュニティづくりまで、みんなで暮らすからこそ生まれる知恵を発信してます。

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