MENU

カーナビにHDMIで映らない原因|著作権保護と変換の落とし穴

目次

出発十分前、画面が真っ暗のままだった

週末、住人四人でレンタカーを借りて出かける朝。
後部座席のミオが、スマホの動画をカーナビに映そうとしていた。ケーブルは前日に買ってある。
挿す。切り替える。画面には、入力信号がありませんという文字だけ。
抜く。挿す。今度は一瞬だけ映って、すぐ真っ暗になった。
一瞬映ったってことは、繋がってはいるんだよな
出発時刻が迫るなか、四人で車内を覗き込んで、誰も原因が分からない。
結局その日は諦めた。高速に乗ってから、後ろの席は妙に静かだった。

そのあと三か月かけて、うちの住人と一緒に原因を潰していった。判明したのは、映らない理由が一つではないということ。
順番に切り分けると、だいたいどこかで引っかかる。

映らない理由は、大きく三つ

配線と設定の問題。変換アダプタの問題。そして、著作権保護の仕組みによるもの。
このうち三つ目が、一番厄介で、一番知られていない。
物理的には正しく繋がっているのに映らない、という状況が実際に起きる。

切り分けの順番

上から潰していく。
まず入力の切り替え。次にケーブルとアダプタ。最後に著作権保護。
この順でやると、無駄な出費を避けられる。うちは順番を間違えて、ケーブルを二本無駄にした。

まず、入力の切り替えを疑う

 

ナビ側の設定画面に、HDMIの項目があるか

車のナビは、外部からの映像を受け取る機能が最初から有効になっていないことがある。
設定メニューの中に、外部入力や映像入力といった項目がある。そこでHDMIを選ぶ。
うちが借りた車のナビは、この設定が二階層下に隠れていた。見つけるまでに十五分かかった。
機種名で検索すると、取扱説明書が出てくることが多い。紙の説明書は、レンタカーには積まれていなかった。

走行中は映さない設計になっている

ここで詰まる人が多い。
安全のために、走行中は映像を表示しない仕組みが組み込まれている車が多い。
停車してパーキングに入れた状態でしか映らない。信号待ちでも、シフトがドライブのままだと映らないことがある。
うちが最初に試したのは、まさに走行中だった。停めてから試したら、あっさり映った。
後部座席のモニターは、この制限がかからない場合がある。前と後ろで挙動が違う。

ケーブルの向きと、挿し込みの深さ

単純だけれど、実際にあった話。
ナビ側の端子は、グローブボックスの中や、コンソールの奥に付いていることが多い。手探りで挿すので、半挿しになる。
一度抜いて、カチッと入るところまで押し込む。
うちは、コンソールの奥で端子が斜めに刺さっていた。指が届かない位置だったので、懐中電灯で照らしながら挿し直した。

変換アダプタで、詰まる

 

スマホの端子から、そのままは出せない

スマホの充電端子に、HDMIのケーブルを直接挿すことはできない。
映像を出すための変換アダプタが必要になる。
ここで安価なものを選ぶと、映らない。うちの住人が千円のアダプタを買って、まったく反応しなかった。
純正、あるいはそれに準じた品質のものを選ぶ。三千円から五千円ほど。この差で結果が変わる。

電源を別に供給する必要がある

変換アダプタには、電源を挿す口が付いているものがある。
この口に電源を繋がないと、映像が出ないタイプがある。あるいは、途中で切れる。
うちが一瞬だけ映って消えた原因が、これだった。アダプタに電力が足りていなかった。
車のシガーソケットから電源を取って、アダプタに挿した。それで安定した。

ケーブルの長さで、信号が弱る

後部座席から前のナビまで、ケーブルを這わせる。距離が二メートルを超えることがある。
安いケーブルは、長くなると信号が減衰する。映ったり消えたりを繰り返す。
うちは三メートルのケーブルで、断続的に画面が黒くなる症状が出た。二メートルのものに替えたら安定した。
必要以上に長いものを選ばない。

著作権保護という壁

 

映像を守る仕組みが、働いている

これが一番分かりにくい原因。
配信サービスの映像には、不正なコピーを防ぐための仕組みが組み込まれている。
送る側と受ける側の機器が、互いに正規の機器であることを確認し合う。この確認が成立しないと、映像を出さない。
確認が失敗すると、画面が真っ黒になる。あるいは、音だけ出て映像が出ない。
うちが遭遇したのは、まさにこの症状だった。音楽は聞こえるのに、画面だけ黒い。

古いナビは、この確認に対応していない

車のナビは、車を買ったときのまま何年も使われる。
その間に、著作権保護の仕組みは更新されていく。古い機器が、新しい規格の確認に応じられないことがある。
この場合、どれだけ配線を正しくしても映らない。機器の世代の問題なので、解決する手段がほとんどない。
うちが借りた車のナビは、五年ほど前の機種だった。配信サービスの映像だけが映らず、スマホに保存した動画は普通に映った。この差で、原因が特定できた。

切り分ける方法

著作権保護が原因かどうかを判断する、簡単な方法がある。
スマホの中に保存してある写真や、自分で撮った動画を映してみる。これらには保護がかかっていない。
写真が映って、配信の映像だけ映らないなら、原因は著作権保護。
写真も映らないなら、配線か設定か機器の問題。
この一手で、二つの世界が分かれる。うちはこれに気づくまで、ケーブルを疑い続けていた。

それでも映したいなら

 

ダウンロードしてから、機内モードで再生

配信サービスの多くは、映像を端末に保存する機能を持っている。
保存した映像を、通信を切った状態で再生する。この場合、保護の確認が働かないことがある。
うちで試したら、サービスによって結果が分かれた。映るものと、映らないものがある。
出かける前に、家で一度試しておく。当日の車内で試して駄目だったときの空気は、なかなか重い。

画面をそのまま映すのではなく、別の経路を使う

スマホの画面を映すのではなく、映像を扱う専用の小さな機器をナビに繋ぐ方法がある。
テレビに挿して使うタイプの機器を、車のナビに挿す。電源は車から取る。
うちの住人がこれを試して、うまく映った。ただ、通信のためにスマホから電波を分ける設定が必要で、準備に手間がかかる。
毎回やる気になるかどうかは、別の話。

後部座席用のモニターを、別に用意する

ナビにこだわらない選択肢。
ヘッドレストに取り付けるモニターや、タブレットを固定する器具を使う。
うちは結局これに落ち着いた。タブレットを後部座席のヘッドレストに挟んで固定する器具が、二千円ほどで買える。
配線も設定もいらない。長距離のとき、後ろの二人はこれで映画を見ている。

レンタカーで試すときの注意

 

設定を変えたら、戻す

借りた車のナビの設定を変えた場合、返す前に元に戻す。
入力の切り替えを外部にしたまま返すと、次に借りた人がナビの画面が出ないと慌てる。
うちは一度これをやってしまい、返却時にスタッフが困惑していた。その場で謝って直した。

配線を、運転席の足元に垂らさない

後部座席から前まで引くとき、経路を考える。
運転席の足元を通すと、ペダルに絡む危険がある。
座席の下か、天井側を通す。うちはシートベルトの根元に沿わせて、床を這わせない形にした。
走り出してから配線を直すのは危ない。停まっているうちに済ませる。

純正でないものを、無理に繋がない

借りた車の機器に、無理な力をかけない。
端子が奥にあると、つい強く押し込みたくなる。破損したら、修理費の話になる。
うちは一度、アダプタが抜けなくなって焦った。真っ直ぐ引いたら外れたが、あの数分は心臓に悪かった。

先月、また四人で出かけた。
後部座席のヘッドレストに、タブレットが挟まっている。ケーブルは一本もない。
出発してすぐ、後ろから映画の音が漏れてきた。
「今回は、揉めなかったね」
運転席のタケルがそう言って、少し笑った。
グローブボックスの中には、三か月前に買ったHDMIケーブルが、封を切ったまま入っていた。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

屋根の下の知恵袋TOKYOシェアライフ

都内シェアハウス住民によるリアルな生活ハック発信中。
節約、家事、収納、コミュニティづくりまで、みんなで暮らすからこそ生まれる知恵を発信してます。

コメント

コメントする

目次