ライブ前夜、ペンライトを忘れていたことに気づいた
シェアハウスのメンバーと、明日ライブに行く約束をしていた。夜11時、荷物の準備をしていて、手が止まった。
ペンライト、持ってない。
都内のシェアハウスに住むMさんが、そのときのことを話す。「明日の昼公演なのに、今から通販とか無理じゃないですか。もう店も閉まってる時間だし。血の気が引いて、スマホで検索しまくって。そうだ、ドンキなら開いてるって思い出したときの、あの救われた感じ…」。
ドンキ、ペンライト。検索する人は、Mさんのように急に必要になったか、安く手に入れたいと思っていることが多い。先に言う。ドンキはペンライトの駆け込み寺として最強だ。24時間営業の店舗が多く、サイリウムからLEDのカラーチェンジまで幅広くそろう。ただし、買う前に確認すべき落とし穴もある。何が買えて、いくらで、どこにあるのか。そして当日駆け込む前に知っておくべきことを、Mさんの前夜をたどりながら整理していく。
ドンキが強いのは、深夜でも開いているから
まず、ドンキがペンライト調達先として優れている理由をはっきりさせたい。品ぞろえもあるが、本質はそこではない。
最大の強みは、営業時間だ。多くの店舗が深夜24時以降も営業している。ライブ前日の夜に忘れ物に気づいた、当日の朝に壊れていることが判明した。そんな緊急事態に対応できる実店舗は、そう多くない。ちなみに、コンビニにペンライトはほぼ置いていない。100円ショップも夜には閉まる。
バラエティ系のグッズの品ぞろえでは、ドンキが群を抜いている。急ぎで欲しい、とにかく光ればいい。そういうニーズに、これほど応えてくれる店はない。Mさんが救われたのも、この営業時間のおかげだった。
ドンキで買える、3つのタイプ
サイリウムは1本100円台から
ドンキのペンライト売り場で、最も安いのがサイリウムだ。折って化学反応で光らせる、使い捨てのタイプ。
価格は驚くほど安い。25本入りで2500円ほど、1本あたり約100円で買える。10本入りで1980円ほどの商品もある。まとめ買い前提の商品が多いので、複数人で分け合うのにも向いている。
選ぶときに注目したいのが、発光時間だ。ここが商品によって大きく違う。強い光が特徴のタイプは、発光時間が15分ほどと短い。中には2分から3分しかもたない、極端に強く光るタイプもある。一方、6インチのレギュラーサイズなら、10時間から12時間と長く光る。1曲だけ使うのか、フェスで長時間使うのかで、選ぶべき商品がまるで変わる。強く光るものほど、早く消える。この原則を頭に入れて選びたい。
注意点もある。サイリウムは一度光らせたら色も明るさも変えられない。そして、たまに光らないことがあるので、替えを持っていくと安心だ。飛行機への持ち込みを断られることもあるので、遠征のときは事前に確認したい。
電池式のキンブレタイプは1500円から3000円台
繰り返し使いたいなら、電池式のLEDペンライトだ。いわゆるキンブレと呼ばれるタイプで、ボタンひとつで色を切り替えられる。
ドンキでは、安いもので1500円前後から手に入る。有名メーカーのキングブレードなら2400円から3280円ほど。ドンキのプライベートブランドである情熱価格からも、24色のカラーチェンジができてメモリー機能付きの商品が2980円ほどで出ている。
メーカー品が4000円から5000円する中、似た機能のものが1000円から3000円で買えるのが、ドンキの価格帯だ。電池を交換すれば何度でも使えるので、ライブによく行くなら、こちらのほうが結局は安くつく。推しの色にワンボタンで飛べるジャンプ機能や、好きな色を登録できるメモリー機能がついたモデルは、実際の現場で効いてくる。
ドンキ限定モデルや、光るブレスレットも
ドンキには、ルミカとのコラボによる限定モデルが置かれていることもある。他では手に入らないので、探してみる価値がある。
変わり種としては、細いライトが4本入っていて、円形にするとブレスレットになる商品もある。そのままペンライトとしても使えるので、光り物を身につけて盛り上がりたいときに便利だ。
売り場は、おもちゃかパーティーグッズのコーナー
いざ店内に入って、どこを探せばいいのか。ドンキは店内が広くて商品が積み上がっているので、闇雲に歩くと時間を溶かす。
ペンライトが置かれているのは、おもちゃコーナーか、パーティーグッズ売り場だ。最近は推し活グッズの専用コーナーを設けている店舗もある。夏場なら、花火や光り物のコーナーに一緒に並んでいることもある。
ただし、店舗によって品ぞろえと在庫量にかなりの差がある。ある店では豊富にそろっているのに、別の店ではほとんど置いていない、ということが普通に起こる。急いでいるなら、行く前に電話で在庫を確認するのがいちばん確実だ。それが難しくても、店内で見つからなければ、店員に聞くほうが探し回るより速い。
当日駆け込む前に、絶対確認すべきこと
公式ペンライト指定のライブでは、使えない
ここが、この記事で最も伝えたい注意点だ。ドンキで買ったペンライトが、会場で使えないことがある。
イベントによっては、公式ペンライトのみ使用可、あるいは光量に制限あり、といった規定が設けられている。アーティストやグループによっては、公式のペンライト以外の持ち込みを禁止しているケースがある。せっかく深夜にドンキへ駆け込んで買ったのに、会場で使えなかったら意味がない。
買いに行く前に、参加するライブの公式サイトや注意事項を確認してほしい。公式指定があるなら、ドンキではなく公式グッズを買う必要がある。指定がないなら、ドンキのもので何の問題もない。この確認を飛ばすと、お金も時間も無駄になる。
電池と替えのサイリウムを、忘れずに
もうひとつ、当日に泣かないための準備がある。
電池式を買うなら、替えの電池も一緒に買っておく。ライブの途中で電池が切れるのは、いちばん避けたい事態だ。ボタン電池や単四電池など、商品によって必要なものが違うので、購入時に確認する。
サイリウムなら、替えを多めに持っていく。折っても光らない不良品が混ざっていることがあるし、発光時間が思ったより短くて、公演の途中で消えることもある。ドンキならまとめ買いできるので、少し多めに買っておくと安心だ。
ドンキと通販、どう使い分けるか
最後に、ドンキが向いている場面と、そうでない場面を整理しておく。
ドンキが向いているのは、急ぎのときだ。前日の夜や当日の朝に必要になった、実物を手に取って選びたい、とにかく今すぐ光るものが欲しい。この場面では、ドンキ以上の選択肢はない。安く済ませたいときも、サイリウムなら1本100円台で手に入る。
一方、時間に余裕があって、性能にこだわりたいなら、通販のほうが選択肢が広い。同じ商品でも、通販のほうが安く買えることもある。高機能なモデルや、特定のメーカー品を狙うなら、事前に通販で買っておくほうが確実だ。
つまり、計画的に備えるなら通販、間に合わせるならドンキ。ドンキの真価は、品ぞろえより、深夜でも駆け込めるという一点にある。
シェアハウスでライブ前夜、駆け込んだ話
Mさんは結局、どうしたか。
夜11時すぎ、シェアハウスから自転車で近くのドンキへ走った。パーティーグッズのコーナーで、電池式の15色カラーチェンジのペンライトを2000円ほどで購入。替えの電池も一緒に買った。「無事に買えて、家に着いてから念のため公式サイトを見たら、ペンライトの持ち込み自由だったんです。あれで公式指定だったら、買った意味なかったなって、あとで冷や汗をかきました」。
シェアハウスならではの後日談もある。「一緒に行ったメンバーもペンライト持ってなくて。だから次からは、共用の収納にサイリウムをまとめ買いしてストックしておくことにしたんです。25本入りを買えば1本100円だから、誰かが急に必要になっても、そこから持っていける」。ライブ好きが何人かいる家だったので、この共用ストックはすぐに定着したという。
見えてきたのは、ドンキのペンライトは、深夜でも駆け込めるという一点で圧倒的に強いという事実だった。サイリウムは1本100円台、電池式は1500円から3000円台。売り場はおもちゃかパーティーグッズのコーナー。ただし、公式ペンライト指定のライブでは使えないので、買う前に必ず確認する。ライブ前夜に血の気が引いたあの日から、Mさんのシェアハウスには、常にペンライトのストックがある。

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