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電気毛布はなぜ洗えるのか、丸洗いできる理由と絶対に濡らせない場所

冬のさなか、共用の電気毛布を前に、住人二人が固まっていた。何ヶ月も使いっぱなしで、うっすら汗と皮脂のにおいが染みている。「これ、洗いたいよね」「でも電気通すやつだよ? 水に入れたら壊れない?」洗濯機の前で、片方が毛布を抱えたまま動けずにいた。(電気のコード入ってるのに、丸洗いとか無理でしょ)そう思うのが、普通の感覚だ。電気製品を水にドボンと沈める。字面だけ見たら、感電か故障かの二択に思える。ところが、その毛布のタグをよく見ると、洗濯機のマークがちゃんと付いていた。洗える、と書いてある。え、これ本当に洗っていいの?恐る恐るタグを何度も読み返した。電気毛布がなぜ洗えるのか、その理由を知らないと、この一歩は踏み出せない。

目次

電気を通す毛布を、水に沈めていいのか固まった

きっかけは、シーズン終わりの大掃除だった。冬じゅう体に巻きつけていた電気毛布は、思った以上に汚れている。洗いたい。でも、電気製品という事実が、手を止めさせた。この矛盾に、みんながつまずいた。

コードが入っているのに、なぜ洗えるのか

電気毛布には、中に発熱するための線が通っている。電気が流れて温かくなる仕組みだ。その線が入ったものを水に浸けたら、線がショートしたり、壊れたりするんじゃないか。そう考えるのは、まっとうな心配だ。ドライヤーを風呂に落とすと危ない、というイメージが、頭のどこかにある。だから、電気毛布を丸洗いと聞くと、体が身構える。(濡らした瞬間にバチッといくんじゃないの)洗濯機のふたを開けたまま、毛布を手に、しばらく逡巡した。この不安の正体を解かないと、洗う決心はつかない。

タグの洗濯機マークが、答えを示していた

不安の中で頼りになったのが、毛布に付いた洗濯表示のタグだった。そこに、水を張った桶のようなマークや、洗濯機を表すマークが付いていれば、それは洗える証だ。メーカーが、この毛布は水洗いして大丈夫だと保証している印なのだ。うちの電気毛布のタグには、それがあった。手洗いのマークだけの製品もあれば、洗濯機で洗えるものもある。まずタグを見て、洗えるかどうか、どう洗うかを確かめる。ここが出発点だった。マークが示しているなら、闇雲に怖がる必要はない。ただし、なぜ洗えるのかを理解しておくと、洗う時の勘所がつかめる。

洗える理由は、配線が水に強い構造だから

なぜ電気を通す毛布が、水に浸けても平気なのか。答えは、その配線の作りにある。ここは言い切る。洗える電気毛布は、水に濡れることを見越して、線が守られる構造で作られている。

発熱線が、防水の被覆で覆われている

電気毛布の中を走る発熱線は、むき出しの金属線ではない。線のまわりが、水を通さない素材で何重にも覆われている。この防水の被覆が、水から線を守る盾になる。だから、毛布ごと水に沈めても、線そのものは水に触れない。被覆に包まれたまま、乾いた状態を保っている。電気コードが、ゴムやビニールで覆われて濡れても平気なのと、似た理屈だ。洗える電気毛布は、この被覆の防水性がしっかりしているから、丸洗いに耐えられる。線を裸のまま埋め込んでいるわけではない。水に強い服を、線に着せているようなものだ。

通電していなければ、水に浸けても危なくない

もう一つ、大事な前提がある。洗うのは、電源を抜いて、電気が流れていない状態でということだ。感電やショートが起きるのは、電気が流れている時に水が絡むから。コンセントから抜いて、通電を完全に断った毛布なら、そもそも流れる電気がない。電気の通っていない、ただの布に近い状態だ。だから、水に浸けても危険はない。ドライヤーが危ないのは、電源が入ったまま水に落ちるからで、抜いてあれば話が違う。電気毛布を洗う時も、必ずプラグを抜き、コントローラーを外してから。通電を断つこと。これが、安全に洗うための絶対の前提になる。

ただし、コントローラーだけは絶対に濡らすな

毛布本体は洗える。でも、洗ってはいけない部分がある。温度を調整するコントローラーだ。ここは、毛布と正反対で、水は大敵になる。この一点を間違えると、故障か、もっと危ない事態を招く。

電気の心臓部は、水に弱い

コントローラーは、電気の流れを調整する装置だ。中には、水に弱い電子部品が詰まっている。毛布本体の発熱線は防水の被覆で守られているが、コントローラーの中身は、そういう防水構造にはなっていない。ここに水が入ると、部品が壊れる。最悪の場合、次に電源を入れた時に、ショートや発火の原因になりかねない。毛布は洗えても、この電気の心臓部だけは、水に触れさせてはいけない。洗う前に、必ずコントローラーを毛布から取り外す。多くの電気毛布は、コントローラーが着脱できるようになっている。外せる仕組みは、まさに洗うためにある。

接続部分も、しっかり乾かしてからつなぐ

コントローラーを外したら、毛布側の接続する差し込み口も気をつけたい。ここが濡れたまま、コントローラーをつなぎ直すと、水分が電気の通り道に入る恐れがある。洗って乾かした後、接続部分に水気が残っていないかを確かめてから、コントローラーをつなぐ。乾ききる前に電源を入れるのは、避けたい。毛布本体はもちろん、この差し込み口も、完全に乾いてから通電する。濡れた状態での通電が、いちばん危ない。洗うのは通電を断ってから、つなぐのは乾ききってから。この順番を守れば、洗った後のトラブルを防げる。

洗い方を間違えると、中の線が傷む

洗えるとはいえ、乱暴に扱えば中の発熱線が傷む。防水の被覆に守られていても、線そのものは繊細だ。洗い方に、いくつか守るべき作法がある。

強い力で、ねじったり絞ったりしない

いちばんやってはいけないのが、洗った後に、力任せにぎゅっと絞ることだ。毛布をねじって水を切ろうとすると、中の発熱線に無理な力がかかって、折れたり断線したりする。線が傷めば、そこが発熱しなくなったり、最悪の場合、傷んだ部分が異常発熱する恐れもある。洗濯機で洗う時も、優しく洗うコースを選び、脱水も短めにする。手洗いなら、絞らずに、押して水を抜くように扱う。中に線が通っていることを忘れず、乱暴にしない。この線を労る意識が、電気毛布を長持ちさせる。ねじる、強く絞る、きつく丸める。この三つは、線を傷める動作だ。

洗濯ネットに入れて、優しく洗う

洗濯機で洗う場合は、毛布を洗濯ネットに入れるのがいい。ネットに入れることで、洗濯槽の中で毛布が激しく動いて、線に負担がかかるのを抑えられる。畳んでネットに収め、優しい水流のコースで回す。他の洗濯物と一緒にせず、毛布だけで洗うのも、余計な絡まりを防ぐコツだ。洗剤も、きついものは避けて、おしゃれ着用の中性洗剤のような、優しいものを選びたい。タグに書かれた洗い方の指示に従うのが基本だが、いずれにせよ、電気毛布は繊細な洗濯物として、丁寧に扱う。ネットと優しい水流。この組み合わせが、線を守りながら汚れを落とす。

乾かし方にも、線を守るコツがある

洗い終わったら、次は乾かす番だ。ここでも、中の線を意識した干し方をしないと、線に負担がかかる。乾かし方が、意外と見落とされやすい。

乾燥機の熱は、線を傷める

早く乾かしたくて、乾燥機に入れたくなる。でも、電気毛布に乾燥機は避けたい。乾燥機の高い熱と、回転しながらもまれる動きが、中の発熱線を傷める。熱で被覆が傷んだり、回転で線が折れたりする恐れがある。同じ理由で、アイロンをかけるのも厳禁だ。電気毛布は、乾燥機やアイロンの熱に頼らず、自然に乾かすのが基本になる。手早く乾かしたい気持ちは分かるが、ここで機械の熱を使うと、線に取り返しのつかない負担をかける。急がば回れで、風通しのいい場所で、時間をかけて乾かしたい。

平らに広げて、陰干しする

干し方は、平らに広げるのが理想だ。物干し竿に二つ折りでかけると、折れ曲がった部分に線の負担が集まる。できれば、広い場所に平らに広げるか、竿に負担が偏らないようにかける。直射日光の当たる場所より、風通しのいい日陰でゆっくり乾かすほうが、生地にも線にも優しい。厚みのある毛布は乾きにくいから、中までしっかり乾いたかを確かめてから、しまう。半乾きのまま通電すると、残った水分が線周りに悪さをする恐れがある。平らに、陰干しで、完全に。この三つを守って乾かせば、また安心して使い始められる。

そもそも洗えない電気毛布も、けっこうある

ここで、大事な但し書きを入れておく。すべての電気毛布が洗えるわけではない。洗えない製品を無理に水に浸けると、本当に壊れる。

洗えないタイプは、水に浸けたら壊れる

電気毛布の中には、水洗いに対応していない製品もある。そういうタイプは、発熱線の被覆や構造が、丸洗いを前提に作られていない。これを洗濯機に放り込めば、線が傷み、故障する。洗える構造かどうかは、製品によって違う。だから、洗える前提で扱ってはいけない。まず、自分の電気毛布が洗えるタイプなのかを、確かめることが先決だ。洗える構造の製品と、そうでない製品。この違いを知らずに水に浸けると、あの防水の被覆がない製品では、悲劇が起こる。洗えると分かってから、初めて水に近づける。

洗濯表示を、必ず先に確認する

洗えるかどうかを見分ける決め手が、あの洗濯表示のタグだ。水洗いできるマークが付いていれば洗えるし、水洗い不可のマークが付いていれば洗えない。手洗いのみか、洗濯機も使えるかも、タグが教えてくれる。この表示を、洗う前に必ず確認する。タグが見当たらない、あるいは表示が読めない場合は、その製品の説明書を見るか、無理に洗わないのが安全だ。洗える構造かどうかを、自分の思い込みで判断しない。メーカーが示した表示が、唯一の確かな指針になる。タグを見る。この一手間が、洗っていいものと、洗ってはいけないものを、はっきり分ける。

結局、洗える理由と濡らせない場所を知れば怖くない

電気毛布はなぜ洗えるのか。突き詰めて分かったのは、洗える製品は、発熱線が防水の被覆で守られた構造になっているから、ということだった。電源を抜いて通電を断てば、水に浸けても危険はない。ただし、水に弱いコントローラーだけは、必ず外して、絶対に濡らさない。洗う時は、ねじらず絞らず、ネットに入れて優しく。乾かす時は、乾燥機を避け、平らに陰干しで完全に。そして、そもそも洗えるかどうかは、タグの洗濯表示で先に確かめる。この理屈と作法を知れば、電気を通す毛布を水に沈めることは、もう怖くない。

コントローラーさえ外せば、あとは丁寧に洗うだけ

あの日、洗濯機の前で固まっていた住人たちは、タグの洗濯機マークと、洗える理由を知って、ようやく毛布を水に沈めた。コントローラーを外し、ネットに入れ、優しい水流で回す。脱水は軽く、あとは風通しのいい日陰に平らに広げた。数日かけて中までしっかり乾かして、乾ききった接続部にコントローラーをつなぎ直す。電源を入れると、いつも通り、じんわり温かくなった。染みついていた汗のにおいは、すっかり抜けている。電気製品を水で洗うという、あの矛盾めいた行為も、仕組みが分かれば理にかなった手入れだった。発熱線は守られていて、危ないのは電気の心臓部だけ。そこさえ濡らさなければ、電気毛布は清潔に保てる。怖がって洗わずに使い続けるより、正しく洗って気持ちよく巻かれるほうが、冬の夜はずっと心地いい。

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屋根の下の知恵袋TOKYOシェアライフ

都内シェアハウス住民によるリアルな生活ハック発信中。
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