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ドラム式洗濯機は何年持つ?6人で毎日回して分かった実際の寿命

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脱水の途中で、床が鳴った

夜十一時すぎ。洗面所の扉越しに、ごとごとという低い音が響いてきた。
様子を見に行くと、本体が左右に一センチほど揺れている。ドラムの中で洗濯物が片側に寄って、そのまま回っている状態。
止めて、扉を開けて、中身をほぐして、また回す。三分後、同じ音。
これ、そろそろまずいやつだろ
洗面所の床に膝をついて、本体の脚を覗き込んだ。ゴムの脚が、片方だけ潰れて平らになっていた。

シェアハウスで六人が共用する洗濯機。一日に四回から六回回る。
一般家庭が一日一回として、うちの一年は普通の家の五年ぶんに近い。この使い方をすると、寿命の輪郭がやけにくっきり見えてくる。

年数ではなく、回した回数で考える

メーカーが示す設計上の目安は、おおよそ七年前後。部品を保有する期間も六年から七年で切れる。
ただ、この数字は一日一回の使用を前提にした話。
うちの一台目は二年八か月で修理不能になった。回数に直すと、四千回を超えていた。一般家庭なら十一年ぶん。
逆に、一人暮らしで週に二回しか回さない人なら、十年以上持つ例もある。
何年持つかという問いは、何回回すかという問いに置き換えたほうが正確に答えが出る。

先に壊れるのは、乾燥まわり

洗う機能より、乾かす機能のほうが早く落ちる。
うちの二台とも、症状の出はじめは乾燥だった。洗濯そのものは最後まで問題なく動いていた。
乾燥を使わずに洗いだけで使えば、寿命はかなり延びる。これは実感として言い切れる。

乾燥が落ちてくる、その順番

 

まず、乾燥時間が延びる

新品のときは二時間半で終わっていたコースが、三時間になり、三時間半になる。
本体が自分で判断して、乾ききっていないと感じたぶんだけ運転を延ばしている。
うちの住人が、朝までかかると文句を言い出したのが最初のサイン。当時は誰も故障だと思っていなかった。
延びはじめてから半年後、乾燥が完全に止まった。

次に、生乾きで出てくる

時間いっぱい回したのに、タオルの真ん中だけ湿っている。
シャツの襟や、厚手の部分だけが冷たい。
熱が足りていないか、湿った空気を外に運ぶ経路が詰まっているか。どちらかが起きている。
ここで乾燥フィルターを掃除して直る場合が、実はかなり多い。

最後に、扉のガラスが曇らなくなる

これは気づきにくい変化。
正常に乾燥しているとき、ドラムの窓は熱で白く曇る。
曇らなくなったら、内部が設計どおりの温度まで上がっていない。ヒーターか、熱交換の部分が働いていない。
うちの一台目は、この状態で二週間動かして、そのあと乾燥ボタンを押してもドラムが回るだけになった。

寿命を削っている、日々の使い方

 

乾燥フィルターを、毎回取っているか

共同生活で一番揉めたのがこれ。
乾燥運転をすると、フィルターに綿ぼこりの膜ができる。一回でティッシュ一枚ぶんくらい。
これを取らずに次の人が回すと、膜が二枚重なる。三人が続けて回せば三枚。
空気が通らなくなると、内部の温度が上がりすぎる。機械は自分を守るために出力を落とす。乾かない。時間が延びる。部品が消耗する。
うちは洗濯機の上に小さなゴミ箱を置いて、毎回そこに捨てる決まりにした。二台目はこれで乾燥性能が落ちていない。

詰め込みすぎが、ドラムを歪ませる

洗濯容量いっぱいまで入れると洗えるが、乾燥容量は洗濯容量の半分以下しかない。
十キロ洗える機種でも、乾燥は五キロが上限、といった具合。
ここを無視して満杯のまま乾燥まで回すと、中で洗濯物が団子になる。回転の重心がずれて、軸に負担がかかる。
夜中に響いていたあの音は、たぶんこれの積み重ね。
うちは今、乾燥まで使うときは半分までという貼り紙をしている。

排水フィルターの掃除を、月一で回す

本体の下のほうにある、蓋つきの丸い部分。ここを開けたことがない人が多い。
うちも一年放置していた。開けたとき、髪の毛とほこりの塊が出てきて、その下に黒い水が溜まっていた。うっと喉が詰まった。
ここが詰まると排水が遅れる。水が残ったまま次の工程に進んで、ポンプに負荷がかかる。
月に一度、蓋を開けて中身を取る。作業は五分。手が汚れるので、使い捨ての手袋があると気が楽。

修理か買い替えか、どこで線を引くか

 

基板とモーターは、諦める側

故障の内容で、判断はほぼ決まる。
制御基板の交換は五万円前後。モーターや軸受けの交換になると、それ以上。出張費と技術料が乗る。
本体が二十万円だとして、修理に八万円かけるかどうか。うちの線引きは半額。超えたら買う。
一台目は軸受けの異常で、見積もりが十一万円だった。三年弱で使った機体に、その金は出せなかった。

フィルターと排水ポンプは、直す側

乾燥フィルターの奥にある、細かいほこりを取る部分。ここは分解清掃で解決することがある。
うちは一度、メーカーに来てもらって内部の掃除だけ頼んだ。一万五千円。乾燥時間が新品時に戻った。
排水ポンプの交換も、二万円台で収まることが多い。
故障と決めつける前に、まず何が原因か聞く。原因によっては、驚くほど安く済む。

賃貸なら、管理会社に先に連絡

備え付けの洗濯機なら、修理費の負担は貸主側になるのが原則。
自分で業者を呼ぶ前に、まず連絡する。ここを飛ばして自腹を切った住人が、実際にいた。
うちの共用洗濯機は住人の共同購入なので自腹だったが、備え付けの物件なら話が変わる。契約書のどこに書いてあるか、入居時に確認しておくと後で助かる。

次に買うとき、何を見るか

 

ヒートポンプか、ヒーターか

乾燥の方式が二つある。
熱を作って乾かすタイプは、本体価格が安い。そのぶん高温になるので、衣類が傷みやすく、電気代も上がる。
熱を移動させて乾かすタイプは、高い。低い温度で乾かすので、衣類にやさしく、電気代が下がる。
毎日乾燥まで使うなら、後者。使用頻度が低いなら、前者で十分。
うちは二台目で後者を選んだ。初期費用は五万円ほど上がったが、二年で電気代の差が三万円近くになっている計算。

設置場所の寸法を、三回測る

これは失敗談。
二台目を買うとき、本体の幅は測ったのに、扉を開いたときの張り出しを測っていなかった。
届いた日、扉が壁に当たって九十度までしか開かない。洗濯物を出すたびに手首をひねる羽目になった。
本体幅、奥行き、扉の開く方向と開いたときの必要な空間、そして搬入経路の一番狭い場所。この四つを測る。
うちは玄関の幅がぎりぎりで、業者が三十分格闘していた。あのときの空気、思い出すと申し訳ない。

脚とゴムで、揺れを止める

設置のとき、水平を取っているかどうかで寿命が変わる。
アジャスターを回して、四本すべてが床に着く状態にする。水平器はスマホのアプリで足りる。
床が木造で沈むなら、防振用のゴムを敷く。うちは四つで三千円ほどのものを使っている。
一台目が早死にした理由の一つは、たぶんここ。傾いたまま二年以上回していた。

三年で残った、うちのやり方

 

乾燥は週に二回まで

六人で使うと、乾燥を使いたい人が毎日いる。全員が使えば一日六回。機械が持たない。
話し合って、一人あたり週二回までという緩い決まりにした。それ以外は室内干し。
冬場は部屋の乾燥対策にもなるので、住人からの反発は思ったより小さかった。
二台目は二年経って、まだ乾燥時間が延びていない。

週に一度、槽を洗う

ドラムの内側は、洗剤のかすと皮脂が混ざって膜になる。放置すると黒い粒が服に付く。
専用の洗浄剤を入れて、槽洗浄コースを回す。三時間ほどかかるので、外出する日にセットする。
うちは日曜の朝に回すのが定着した。誰かが必ず回してくれる。

扉を、閉めない

使い終わったあと、扉を少し開けたままにする。
閉め切ると、ゴムのパッキンの内側に水が残って、黒カビが生える。
うちの一台目は、パッキンの下側が黒い点で埋まっていた。あれを見たときの、背中が冷えた感じ。
今は最後に使った人が扉を開けておく。誰も忘れない。閉まっていると、次に使う人が匂いで気づくから。

先月、洗面所で住人のリョウが、初めて排水フィルターを開けた。
蓋を回して、出てきた塊を見た瞬間、彼は無言で顔を背けた。
「え、毎月これ出るんすか」
出るよ。出さないと壊れる。
手袋をはめ直した彼の後ろで、二台目の洗濯機が静かに回っていた。床は、鳴らなかった。

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この記事を書いた人

屋根の下の知恵袋TOKYOシェアライフ

都内シェアハウス住民によるリアルな生活ハック発信中。
節約、家事、収納、コミュニティづくりまで、みんなで暮らすからこそ生まれる知恵を発信してます。

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